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「リーダーシップは練習して獲得するスキルである」優れたリーダーになるために、
今すぐできる21のこと
会社を経営していても、部署を管理していても、クラスを教えていても、リーダーシップのスキルは重要です。人を導いたり鼓舞したりするためにやるべきことが、生まれつきわかっているように思える人もいます。しかし、ほとんどの人は、そのようなことが自然にできるわけではありません。
ありがたいことに、リーダーシップは魔法のような能力ではなく、練習して獲得することのできるスキルです。人よりも簡単にできるようになる人もいますが、どんな人もできないことではありません。リーダーシップを身に付けたいと思い、そのために喜んで働き、リスクを取る勇気があればいいのです。
どこにいても、どんな仕事をしていても、優れたリーダーになるために今日からできる21のことを実践してみましょう。
- 感情をコントロールする
感情が人にエネルギーを与えます。気分が落ちていると、エネルギーも低いです。気分が高揚していると、ポジティブで楽観的になります。リーダーとしてベストな状態でいるために、自分の気分や感情をコントロールしましょう。そうすれば、自分のエネルギーもコントロールできます。
- スキルを伸ばす
人を導くスキルがなければ、どんな役職や肩書がついても、自分が望むようなリーダーにはなれません。良いリーダーになる唯一の方法は、リーダーシップのスキルを磨き、自分の業界や仕事の専門知識を伸ばし、自分にとってのリーダーシップの核となるものを見つけましょう。
- コミュニケーション上手になる
周りのことをよく観察し、人の話を聞くことで、何が起こったのかを理解するように自己管理します。素晴らしいリーダーというのはコミュニケーションが上手いです。自分が話すだけでなく、人の話も同じようによく聞きます。会話に集中して、微妙なニュアンスに気づきましょう。
- 自分の間違いを認める
自分が間違っていると言えるのは、強い、自信がある人です。自分の間違いを認めるのは、弱味を晒すことだと考える人もいますが、実際はまったくの逆です。正直でオープンであればあるほど、多くの人にリーダーとして尊敬されます。
- 優秀な人に気付く方法を学ぶ
自分にとって適切な人とつながる方法を知っているというのは、素晴らしいリーダーのかなり大事な要素です。適切な人というのは、自分のビジョンを前進させ、戦略を成功させられる人です。しかし、優れた人を雇うだけでは、半分しか達成できていません。多様な背景を持つ人や才能が、どのようにすれば共に最高の仕事ができるのかを理解することも大事です。
- チームの一員である
英語の「チーム:TEAM」は「みんなで一緒にもっと達成しよう:Together Everyone Achieves More」の頭文字だと言われています。素晴らしいリーダーは、自分もチームの一員だということを理解し、喜んでチームのために働き、他のメンバーを助け、支え、導き、指導する役割を担います。
- 称賛を惜しみなく与える
他人の功績を自分の手柄にするような人は、リーダーだと思われることはありません。真のリーダーは、惜しみなく称賛を与えます。素晴らしい成功や達成は、多くの人と才能に支えられていると知っているからです。
- 説教ではなくアドバイスをする
人は、自分の成長や進歩に興味があります。自分がどうすればもっと良くなるのか、自分の歩む道がどうすれば見つかるのかを知りたいのです。リーダーは、そのような人に偉そうにしたり、説教をするのではなく、アドバイスをし、導き、支援するのが仕事です。
- 人に投資する
素晴らしいリーダーになるには、組織にとって一番大事なところ、つまり人から始めなければなりません。部下や社員に幸せに、熱心に、誠実に働いてもらいたいのであれば、彼らを時間をかけて育て、組織としてのビジョンを明確に伝えましょう
- 自由に柔軟に働かせる
どうすればその仕事がうまくいくのかを知っている人には、口を挟まないようにします。自由と柔軟性を育むリーダーは、部下や社員が最高の状態で働けるようにします。
- すぐに褒める
頻繁にオープンに人を褒めましょう。良い仕事をした時、仕事の仕上がりが素晴らしかった時、業績が良かった時など、それを他の人にもわかるように伝えます。しかし、成長や進歩のために意見を言う時は、他の人にわからないように伝えましょう。良くない評価だと受け取られるのは仕方ありませんが、人前で非難されていると感じさせてはいけません。
- チームとの絆を結ぶ
素晴らしいチームにしたいと口で言うのは簡単ですが、それだけでは素晴らしいチームにはなりません。自ら進んで部下や社員との溝を埋め、チームとの絆を深めるために一緒に働く時間をつくりましょう。
- 自分の居室に閉じこもらない
早く出社して、静かなうちに自分の仕事を終わらせます。そして、みんなが出社してきたら、自分の居室を出て、コミュニケーションをとりましょう。これは、リーダーに求められる役割のバランスを取るのに効果的な方法です。リーダーは一生懸命働いているだけでなく、自分たちの身近な存在であると認識していると、そのチームの一員であることを心地よく感じるので、お互いのために良いことです。
- 疑ってみることの大切さを知る
1日、もしくは1週間を通して、誤解や気まずい瞬間、見下されたような行動など、色々な悪いことが起こります。すぐに判断したり、自分の意見を言う人がいるから、そのようなことが起こるのです。優れたリーダーは、疑ってみることのメリットを知っています。疑ってみることは公平で親切なことであり、次のチャンスを与えてくれます。
- 細かなことまで指示しない
細かなことまで指示するリーダーは、部下や社員の才能や生産的な能力を輝かせたり、彼らのスキルや経験を最大限に活かすことができません。良いリーダーになりたいのであれば、一歩引いて、部下や社員がベストを尽くすことができるような余地を与えましょう。
- 楽しむ
ビジネスは真剣なものかもしれませんが、素晴らしいリーダーはビジネスを楽しむ方法を知っています。楽観的な社風や、夢中になれるような環境をつくります。人が熱心に働くには、楽しむことが大事だとわかっているのです。
- 人の才能に気付く
人の才能や強みにすぐに気付けるようになりましょう。そうすると、生産性が最も高くなる方向に、その人の強みを活かして成長させることができます。
- 責任を取らせる
部下や社員が責任を取らない時に、リーダーにとって最大の危機が訪れます。自分にとって、責務や説明責任を果たすことが重要なのであれば、部下や社員にそれを逃れさせてはいけません。自分にとって大事な原則を守ることでリーダーとして尊敬され、チームはうまく機能し続けます。それが最善の道です。
- 信頼されるために、まず信頼する
信頼するというのは、相手のことを信じているというメッセージを伝えることです。そうすれば、相手もあなたのことをさらに信頼するようになります。
- 思いやりや気遣いを見せる
思いやりは、組織が必要としているものと、部下や社員が求めているもの、あなたが与えることができるものの隙間を埋めます。それに、思いやりのあるリーダーが一番評価されます。
- 愛情を持って導く
「愛はすべてに勝る」と言います。古代ローマ人は愛がすべてを征服すると知っていました。自分の部下や社員を愛し、自分の会社や組織を愛しましょう。そうすれば、素晴らしいリーダーシップとは何かがわかるはずです。
21 Ways to Be a Better Leader|Inc.
Lolly Daskal(訳:的野裕子) Photo by Shutterstock.より転記